あいのり 第320話
「秘密」
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大阪の万博公園でスーザンMIEに告白した頃、現地のあいのりメンバーは、スイスから次なる国へと、飛行機で移動していた。その次の国は、サッカーでも有名な、「クロアチア」。前の国で、4人(アウトローゴキスーザン和泉)が帰国しているので、この国では、新メンバーが4人入る。

クロアチアに到着したメンバー、新メンバー合流の日。10分ほどラブワゴンが走ると、高速道路のインターのような場所に2人の男性新メンバーが。
田上くん「あっ!いた!」
ひさよん「うそ!また見っけた?あっ本当だ!いた!」
田上くん「あっこ!あっこ!あっこ!」
総理「どこどこ?」
田上くん「ほら!跳んでる跳んでる!」
ひさよん「いた!」


まず、1人目の男性新メンバーは、タチ。30歳。大好きな自然を愛するあまりクロスカントリースキーをする冬はプータロー。それ以外の季節は、自由人というなまえのおそらくフリーター。
そして、もう一人、2人目の新メンバーは、かなり緊張した様子。植っき。23歳。植木屋。地下足袋で登場。一緒に働いてくれる人を探しにクロアチアへ。

つづいて、ラブワゴンは、さらに10分ほど走る。すると、今度は、女性新メンバーが。

1人目の女性新メンバーは、ちゃき。茨城県出身の洋服屋。笑顔がかわいい、いやし系の女の子。
2人目の女性新メンバーは、ヤンクミ。なぜヤンクミかというと、元暴走族だから。「ヤンキー」と本名の「久美子」をあわせて、「ヤンクミ」なのである。別名「毘沙門天の久美」。特攻服を着た写真まで公開。これを聞いた、男性メンバー、一瞬固まる。でも、暴走族は辞めるととたんに優しくなるらしいから、怖がることはない。

その日の夕食、メンバーは、新メンバーの歓迎会もかねて、お酒の飲めるレストランへ。ここで登場したお酒は、「ラキィア」という洋ナシの果実酒。ワインのつもりで飲んだら大間違い。この酒は、アルコール度数45度である。
歓迎会も盛り上がり、田上くんは、ちゃきと、運動の話で盛り上がる。それを見ていたひさよんは、鬱憤を晴らすかのように、45度の酒を一気飲み。しかし、ひさよんは、鬱憤を晴らすためだけで一気飲みをしたわけではなかった。このとき、すでに、ひさよんは、重要な田上くんの秘密を知っていたのである。
ひさよんの日記“スイスでは田上くんにガンガン行ってた。でも今はありえない。田上くんの秘密を知ってしまった・・・”


翌日、メンバーは、首都「ザグレブ」へ。ケーブルカーに乗り、街を一望できる場所へと進む。そこで、総理は、ちゃきを呼び出す。
総理「やっぱかわいいですね!なんか一挙動一挙動が見ててかわいいですね。なんかおいしい物を食べて体を揺らしてたりとか で守ってあげたいって感じですね!」

そのときの会話。
ちゃき「緊張するね フリータイムね」
総理「そうだね」
ちゃき「ふぅ〜」
総理「ってゆーかOLさんやってるんだよね。OLさんっていうか『仕事』っていうのがなんか響きがかっこいい」
ちゃき「本当?」
総理「うん」
ちゃき「大変だよぉ」
総理「次の日仕事とかそういうイメージまだないから」
ちゃき「あっそっか これからだもんねぇ」
総理「まだプータローだよ」
ちゃき「ふふっ これからだよ 総理になんなきゃ だって」
総理「そう・・・うん そうだね」
ちゃき「総理の前にまずはね やる事あるけど」
総理「まず弁護士だけどね」
ちゃき「うん ちゃんと夢あって良いと思う」
総理「うん」
ちゃき「うん」
総理「(ジーッ)なるほど ハハハ うん いいね」
ちゃき「なんか部活とかやってた?スポーツとか 勉強だけ?」
総理「違う勉強だけじゃないよ あぁ勉強系もしてたよ あの・・・なんだっけサッカーやってて」
ちゃき「うーん?」
総理「もうサッカーはもう 伊保小のベッカムって呼ばれてて」
ちゃき「おースゴイじゃん!」
総理「ウソだけど」
ちゃき「ウソなんだ」
総理「で その時は・・・けっこう上手い 上手いっていうかレギュラーだったんだけど そのチームは一回も勝った事がないの」
ちゃき「そうなんだ」
総理「対外的には全敗のチーム」
総理「高校の時に、囲碁部」
ちゃき「ん?」
総理「高校の時に囲碁部部長」
ちゃき「うそー」
総理「だけど 囲碁は出来ない」
ちゃき「えっどういう事?」
総理「なんかね・・・」
ちゃき「名前だけみたいな そっかぁ・・・」

小学校の頃は、サッカーとは、対照的に高校では、囲碁部。ギャップが激しすぎておもしろい。さらに、囲碁部時代は、囲碁がまったく出来ない名目だけの部の部長。
総理の日記“僕はやっぱりトークが下手なんですかね。僕の勝手な想像ですが・・・ちゃきの恋愛対象に全く入ってない自信があります。”

たぶんね。よくても友達どまりかな。おもしろい人とは見てもらえるかもね。

翌日、近くの温泉へ。
温泉とは言っても、スパなので、メンバー全員、水着で登場。女性メンバーは、ちゃきと、ヤンクミが初水着。ちゃきのスレンダーボディに対して、ヤンクミは、Fカップの爆乳、谷間くっきり。総理、にやける。
しかし、この温泉、何か違う。風呂は、個室で、お湯はない。しかし、しばらくすると、なんか茶色い液体が、しかもどろどろして気持ち悪そう。どうもこの液体は、「ナフタラン」という石油で、ビタミンやミネラルといった成分が豊富に含まれているそうだ。メンバーにも、
ヤンクミ「すごいヌーディーな肌になったね」
ひさよん「うふふっ、なんかね、なんかね」
ヤンクミ「あぁなんか気持ちいいかもこれマジで!」
ひさよん「あぁなんか ちょっとハマるかも」
ヤンクミ「ハマった これ!」

意外と大好評である。

温泉といえば、(当然、)混浴であるので、男女ペアで入ることに、すると、新メンバー同士、ちゃきと、植っちがペアに。混浴は初めてだった植っちは、緊張のあまり、バスクリンの話しか出来ず、挙動不審に。

温泉の帰り、田上くんは、ちゃきに手袋を貸す。ひさよんは、複雑な表情で見る。田上くんは、これ以外にも、どうやら、思わせぶりな態度を取ったことがあるようだ。
たとえば、スイスの山小屋。ゴキの隣で寝ていたとき、実は、布団の中で、田上くんは、ゴキの手を繋いでいました。そのときのゴキの証言。
ゴキ「(田上くんの)隣で寝てたじゃないですか そしたら・・・やっぱいいや やっぱり いやいや これ言っちゃいけないのかもしれないし・・・なんかこうやって手を繋がれました」
スタッフ「一緒に寝てたら?」
ゴキ「はい。普通にドキッとしましたよ だって・・・」

そのことを聞いた、ひさよんは。
ひさよんの日記“田上くん、また女の子の気をひいてる。私は田上くんのせいで3カ国をムダにした。もうだまされたくない・・・”


田上くんの仕返しの意味も込めてか、ひさよんは、田上くんの秘密を打ち明けることにした。
ひさよん「あの あるメンバーの子から聞いたんですけど・・・田上くんが言うには『俺は女をその気にさせる自信がすごいある』 なんか女の『何を言われたら嬉しい』『何をされたら嬉しい』っていうのはわかるから 落とせない女はいないみたいな事を言ってたらしくて」
ひさよん「(以前の国で)もう男の子部屋では けっこう昔から『彼女に会いたい』とかもう彼女がいる事をバラしてたらしくて・・・」


なんと、田上くんには、日本に彼女がいた。つまり、参加資格を偽って参加している可能性があるというのである。。。

あいのり #320
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