あいのり 第261話
「サハラの中心で愛を・・・」
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チュニジアを南下するラブワゴン、この日は、世界最大の砂漠、「サハラ砂漠」にいた。広さは、日本の24倍以上。砂漠には、道はなく、ラブワゴンは、ジェットコースター並みの揺れで通過する。
しばらく走ると、ラブワゴンは、スタックして身動きが取れなくなってしまった。メンバーは、ラブワゴンを降り、懸命に押すが、一向に動かない。そこで登場したのが、袋ロー、枯葉をタイヤに敷き詰めて押すと、すぐに、ラブワゴンは動き始めた。

再び、動き出したラブワゴン、しばらく走ると、砂漠の真中に、テントのようなものが見える。どうも、ここは、テントを使ったホテルのようである。 エアコン、トイレ、シャワーは完備。そして、ここには、オアシスがあり、通称サハラ温泉と呼ばれている。温かく、入ることも出来る。 しかし、この温泉で事件が起きる。裕くんがメンバーの飲み物を買っている合間に、袋ローが、りこを、振り回し始めた。りこは、「もう嫌だ。見たくない、顔も!」と言う。
そこに、裕くんが戻ってくる。異変に気づいた裕くんは、買ってきた飲み物を近くにおいて、りこの元へ。裕くんが、「どうしたの?」と聞くと、袋ローは、「溺れただけ。」と嘘をついた。しかし、先日のソルトの一件もあった、裕くんは、なにも出来ずじまいであった。

その夜、メンバーは、砂漠でキャンプファイアを行う。そこで、袋ローと、おーせが一緒になる。あこがれていたじゅん平と別れてしまった、おーせは、1人ぼっちと感じるようになり、毎日がつまらなかった。そのことを袋ローに打ち明けると、袋ローは、おーせに、「おーせは1人ぼっちじゃねーぞ。泣くなんておーせらしくねぇぞ。」と励ました。すると、おーせは、泣き出してしまった。
そして、おーせは、袋ローのことを意識するようになっていた。
しかし、1つだけ気になるところがあり、おーせは、袋ローには、恋愛できずにいた。その理由は、「差し歯」。歯磨きをしなかったのでそうなったんだと感じたと言う。

サハラ砂漠に滞在するメンバー、この日は、砂漠をバギーで探検することにする。ここで、裕くんは、りこを誘いたいところであるが、なかなか切り出せない。そのうち、おーせが、ヒデを誘った。さらに、ソルトは、コージを誘う。すると、りこを誘うことができなかった、袋ローは、必然的に1人となり、裕くんは、余ったりこと一緒になった。
裕くんと、りこは、始め、無言であったが、30分後、裕くんが、勇気をもって、あの日のことをりこに話し始めた。

裕くん「ソ、ソ、ソルト・・・がさ、リタイアするって言ったときに、確かにその・・・その、ソルトっていう存在は大きかったんだ。だから途中で帰ってほしくなかったし。でも、それは旅の仲間として止めた。それ以上の気持ちはないんだ」
すると、裕くんの目の前を、コージが通りかかる。コージは、りこを誘おうとするが、重要なことを話中であった、裕くんは、「りこを譲れない。」と断った。そのとき、りこは、
りこ“りこと喋りたいからって。それをコージにちゃんと言ってくれた裕くんがすごい嬉しかった”
と感じた。

サハラ砂漠に夕暮れが訪れたころ、事件がおきる。裕くんと、りこが乗っていたバギーの調子がおかしい。どうやら、エンジンがかからなくなり、壊れてしまったようである。2人は、サハラ砂漠のど真ん中に取り残されてしまった。裕くんの言う通り、2人は、かなりやばい状態に。バギーで帰れば30分の道のりを最悪徒歩で帰らなければならなくなる。 しかし、バギーは直らず、結局、2人は、バギーのタイヤ跡をたどって徒歩で向かうことに。

そのころ、2人をオアシスで待つメンバーは、帰ってこない2人がひょっとしたら迷子になっているのではないかと感じはじめていた。

裕くんと、りこは、タイヤ跡に沿ってひたすら歩いていた。

裕くん「ちょっと早足になるけど、頑張ろう!」
いつのまにか2人は、お互い、手をつなぎながら歩くようになっていた。

夜が近づいてくると、一段と寒くなる。砂漠では、昼間と夜の気温差が30℃あるという。さすがに、りこも、「寒い。」と言い始めた。完全に夜になると危ないと感じたスタッフは、裕くんに、速く歩くように言う。
30分後、あたりは、急激に暗くなってきた。そこで、もっていた無線を使用して他のメンバー、スタッフに連絡を取ろうとするものの、交信距離がせいぜい1kmの無線機では通じない。りこは、疲れを訴え、その場で座り込んでしまった。

その頃、オアシスでは、迷子と判断した、現地スタッフが、30分以上前に、2人の救出に向かっていた。

その頃、2人は、すでに、2時間くらいは歩いていた。スタッフは、なおも、無線での交信を試みるが、応答なし。

その頃、オアシスでは、救出に向かっていた現地スタッフが、戻ってきてしまっていた。あたりは、真っ暗で、どこにいるか分からないのである。あたりを照らすライトは、25m位しか届かない。。。

その頃、2人は、2時間以上歩いて疲れたのか、その場に座って、夜空を眺めていた。プラネタリウムのような綺麗な星を眺めた後、再び、オアシスに向かって歩き出した。
その時、2人は、明かりのようなものを発見した。
裕くんと、りこは、光のあるほうに歩き始めた。裕くんは、「りこといられる時間が増えたのはうれしかった。」と言うと、りこは、「おぉ! そうだね。」と返した。
そして、ようやく、メンバーと再会。あやうく、チュニジアの3面記事になりそうであった。
りこは、裕くんに対して、「男らしかったよ。」の一言。
その後の、ヒデの、「わざとはぐれたんだろ?」の問いには、裕くん、否定した。

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