あいのり 第312話
「言葉に詰まって…」
←第311話 * 第312話 * 第313話→
あいのり #312

この日メンバーは、ドライバーに誘われて、スイス観光の催し物を見せてもらうことに。その催し物は、大きなホルン。「アルプホルン」と言うなまえのそれは、スイスの伝統的な楽器だそうだ。「アルプホルン」の本来の用途は、牛が病気になったときに獣医を呼ぶための連絡用だそう。
さらに、アコーディオンで「アルプスの少女ハイジ」のオープニングテーマ、「おしえて」を演奏してくれた。

そして、つづいて訪れたのが、「ルツェルン」。その夜、
田上くん「せっかくスイス来てさスイス料理を食いてぇもんな」

物価が高いスイスで、貧乏旅行をするメンバーは、いままで、食事は、パンばかり。今回は、お金に余裕があったので、レストランに行くことにした。
ゴキ「ラクレットだ」
ひさよん「ラクレット食べてみたかったのぉ」
アウトロー「ラクレットか」
スーザン「ラクレット?」

メンバーは、前から食べてみたいと思った、「ラクレット」(※1)を注文。

※ (※1):ラクレット ( ゆうこ・チーズ・NET )

メンバーが食べた感想は?
ひさよん「気持ちいいね〜」
田上くん「アチッ」
スーザン「あっ うまい うまい」
総理「うん うまい うまい」
ひさよん「普通にとろけるチーズの味する」


翌日、和泉だけが元気がない。先日(第312話で)、田上くん「フラフラしてるように見える」と言ったことで、自己嫌悪に陥って、気まずくなっていた。
和泉の日記“ちょっとイジワルが過ぎたかな。田上くんと気まずいままで毎日つらい”

そこで、アウトローと2人になる。
和泉「はぁ なんか ちょっとミスったかな」
アウトロー「ミスっちゃったんだ」
和泉「ミスったかもしんない」
アウトロー「あいのり よくあることだよね」

だね、アウトローも、最初のときは、よく「ミスっていましたから。」 和泉が最近、落ち込んでいるのを察したのか、
アウトロー「大人でこう色気があって ちょっと気品あるみたいなのがさ 良いとこ出てないよ和泉の ねぇ暗いんじゃないの?」
和泉「あははははは 考えこんじゃったよ〜」
アウトロー「あははははは」
和泉「ダメだね〜頑張るよ」


翌日、和泉は、田上くんを呼び出す。
田上くん「『ほんとに(今まで付き合った人)1人だったの?』って言われたのけっこうショックだったし 悔しかったのね 自分の中で そうやって思われてるんだって」
和泉「うん」
田上くん「俺はこうだからっていうのをちゃんと言いたくて」
和泉「うん」
田上くん「高校も専門学校も男ばっかで 女と触れ合う時間ってほんとなかったのね」
和泉「うん」
田上くん「もうせっかくなんだから良いところも悪いところも全部見て1人ずつ 時間かかってもいいからって ハンガリーからそういうスタイルとって で、今もそんな感じでずっとちゃんと見て」
和泉「わかった」

田上くんも、決して、「フラフラしているわけではない」ことを主張。和泉もそのことが聞けてうれしかったよう。
和泉の日記“田上くんが誠実に対応してくれた。すごくうれしかった”


その日の夕方、田上くん和泉は買出しに。スイスのスーパーは、商品を購入する際は、商品の番号のボタンを押して、商品を計量機にかける。日本だと、絶対出来ないシステムですね。ていうか、さりげなく、一番安い値段のボタン押しそうな気がする。。。こういった対策はあるのかもしれないが。。。
帰りのラブワゴンも2人きり。和泉は、幸せ。。。
和泉“あはははははは 幸せでした。本当にさなんかね 彼の言葉に一喜一憂してる訳やんか 落ちたり沈んだり逆にね すぐ嬉しくなっちゃったりね。だけど うん。好きな男とは出来るだけ一緒におりたいな”


翌日、メンバーは、「平和」と言うことを考えさせられることになる。
ドライバー「なぜスイスが平和だと思う?スイスは永世中立国(※2)だから平和なんだよ」
アウトロー「永世中立国」
総理「なんか一番平和を実践している国って感じはなんとなくする」


※ (※2):永世中立国 ( Wikipedia(日本語版) )

「永世中立国」というのは、戦争等が起こったとしても、どの国の味方にもならないということ。

その日の午後、ドライバーの友人である22歳の大工、マルセルさんの家を訪問する。部屋は、おしゃれで、液晶テレビまであり、リッチな感じである。ところが、部屋の片隅には、一本の銃が。スーザンが、なぜ銃を持っているのか質問する。
マルセルさん「戦争にすぐ行けるよう、自宅に銃を置いているんです」
総理「永世中立国なのに戦争行く可能性ってあるんですか?」


「永世中立国」という戦略は、当然、自国の平和の(敵から国を守る)ためのものであるが、「永世中立国」になって、「戦争になったとき味方しません」と言ったところで、「他国から攻撃されない。」という保障はないのである。そのためには、国を守る手段が必要なのである。スイスの男性は、20歳になると最低23ヶ月間の兵役の義務があり、軍隊での訓練が必須となる。さらに、戦争が始まった際には、すぐに戦争にいけるように、銃が家においてあったのである。つまり、「戦争時には国民全員が参戦してください。」ということである。

マルセルさんは、訪問した日本人(メンバー)が、銃のことに無知なのに、不思議で仕方がない様子であった。

さらに、メンバーは、家の地下へと進む。地下室の入口の扉は、厚さ20cm。これはいったい。。。
マルセルさん「ここは核シェルターです」

スイスでは、核シェルターは必須なのである。
マルセルさん「日本の家に核シェルターはないの?」
メンバー「ない」
マルセルさん「じゃあ軍隊は?」
メンバー「自衛隊」
総理「徴兵制度っていうのがないので一般市民とかは何も銃の撃ち方も知らないし、その自衛隊って組織だけが一応存在してて自衛の為に訓練をしているって感じです」
マルセルさん「君たちは訓練をしないの?」
スーザン「しない」
総理「全くしないです」
マルセルさん「スイス人は戦争になった時、皆で戦うんだよ。自分の国は自分の手で守らなくちゃいけないんじゃない?」
ひさよん「たしかに・・・」

メンバー、スイスと日本との「戦争と平和の考え方」の違いに、言葉なし。。。(※3)

※ (※3):永世中立国 スイスの現実 ( 思うがままに書いてみました )

所変って、スイスの水は、アルプスの氷河が溶け長い時間をかけ湧き出した天然水であるため、噴水の水でも飲むことが出来るそう。その翌日、ラブワゴン内で、アウトロー「違う!」寝言をいう。何が違うのか?

その日の夕方、アウトローが恋愛相手のゴキを呼び出す。そこで、アウトローは、ゴキの恋愛観を聞き出そうとするが、
ゴキ「恋愛?秘密だよ。だって言っちゃたら楽しくないでしょ」

と言われたきり、なにも言葉返せず。(ホストって実は純情?)

翌日の夜、ふたたびアウトローゴキを呼び出す。緊張して口に出すことができない、アウトローは、手紙にして気持ちを伝えることに。
アウトロー「いろいろさ考えてどうすればいいかなっていうことをいっぱい今日1日考えて手紙を書きました」
ゴキ「はははは うん ありがとう」
アウトロー「ちょっとこっそり読んでください」
ゴキ「こっそりと わかった ありがとね おやすみ〜」

その手紙は、
昨日は寒い中、呼び出したのにごめんね。今一瞬一瞬感じていることを日本で今まで使ってきた使い回しの言葉じゃなくて、嘘のない素直な気持ちで一番伝わり易い心に響いてくれる言葉をと思うと接客のプロなのに言葉に詰まってしまうんだ。もっとたくさん知りたいし、知ってもらいたい。明日から、また一緒にスイスの旅を楽しもうね。

アウトローは、ゴキへの純情で、どんどん壊れていった。。。

それにしても、エグ〜い事件を起こすのは誰だろう?和泉総理田上くんではないらしいが。。。
←第311話 * 第312話 * 第313話→