あいのり 第383話
「千秋楽」
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チケットをもらったねこは、モンゴル帝国時代首都として栄えた街、「ハラホリン」で、緊張した趣で告白の時を待っていた。
すると、鉄平がやってきた。鉄平は、急に呼び出されたようで、パジャマ姿でかつ急いで寝癖を取った格好であった。

ねこは、「今日は真面目な話をしよう。」と言う事で、鉄平と話し始めた。ねこは、あいのりオーディションの時、相手が好きになって、85%以上の納得いく答えが出たら、(告白して)帰国する事を決めていた。いまのねこには、100%以上、納得できる相手がいた。相手は、仕事が忙しいと言うのも分かった上であったし、仕事の事で絶対に苦しめたくないとも思っていた。その相手、鉄平に、ねこは、「日本に帰ったら、時間はかかるかもしれないけど、また、餃子を作ってあげたい。(自分も)もっといい女性になれるように頑張るから。」と、告白した。
ねこは、後で気が付いた。告白に、「好き。」と言う言葉を入れていなかったのを。。。

その日の夕方、スタッフは、茶葉に、ねこの告白のことを伝えなければならなかった。茶葉は、「どうしたらいいか分からない。」と、告白するなら今しかないのに、身動きが取れなくなってしまった。

その頃、ねこは、「茶葉はどうしたんだろう。私なら告白すると思うけど。」

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運命の朝、そこには、ねこの姿しかなかった。茶葉は、結局、告白できず、ラブワゴンから見守ることにしたようだ。「どこが好きであったか、何もかも分からない。」ほど、自身を無くしていた。

そして、鉄平がやってきた。「ねこは、家族思いでねこと一緒ならいい家庭がもてるような気がした。しかし、100%以上の気持ちで接したいので、今は、後悔するかも知れないけど、一緒には、日本には帰れない。」
ねこは、「鉄平は、今、気持ちを伝えたい人はいるの?」と聞いた。すると、鉄平は、「今はいない。」。結局、ねことも、茶葉とも、100%の気持ちにはなれなかったようだ。

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ねこと別れた後、レストランで食事を終えようとしていたとき、ついに限界が来た鉄平は、リタイア宣言する。会社にも迷惑がかかる上、これ以上、恋愛の旅と仕事を両立していくのも困難と判断したようだ。これ以上、旅を続けても、ねこ以上の出会いも保証できるか分からないし、体力的にも精神的にも持たないかもしれない。リタイアは、止む終えないだろう。しかし、鉄平は、恋人こそ出来なかったが、かけがえの無い親友を作ってあいのりの旅を去った。

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メンバーは、その後、日本に一時帰国する。しかし、一時帰国中、事件が起きる。モンゴルで乗馬を楽しんでいたときから、茶葉は、胸に痛みを訴えており、本人いわく、「(心臓が)止まっちゃうか、早くなっちゃうかで、息ができなくなる。」とのことで、これは、一大事と言う事で、病院で精密検査を受けた。
その結果、心電図に異常があることが分かり、旅を続けることは困難、ドクターストップによりリタイアとなってしまった。

その後は、順調に回復し、茶葉は、現在、日本で、普段どおりの生活を送っているそうである。

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あいのり #383

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