あいのり 第400話
「ひとかけらのチョコレート」
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パンツ店長のこーすけは、この日もお休み、メンバーの6人は、レストランにやってきた。ここで注文をしたのは、「フーフー」という、バナナとヤム芋を混ぜたもので、餅のような食感らしい。食べる前に、ドライバーは、女性メンバーだけを集めて、「あれは、女性のおっぱいだよ。」と言う。女性の胸のように見えるこの料理の食べ方で、男性のおっぱいテクニックがわかるという。女性メンバーは、男性メンバーの食べ方に注目することにした。
聖二宮くんは、手に取るのに苦労しており、女性メンバーの反応もいまいち。だが、女性メンバーの視線を釘付けにした男性メンバーが1人いた。それは、であった。このメンバーの中では、が一番、おっぱいテクニックがうまいようだ。

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翌朝、聖二は、日本から持ち込んだサッカーボールで1人、リフティングを行っていた。よっこのことを考えながら。。。

一方、聖二よっこのほかに、もう1組、恋が動いていた。ラブワゴンの後ろに座る、宮くんである。は、このとき、穴のあいた、金庫番用の財布を直していた。ラブワゴンが揺れていたので、宮くんは、針を刺さないか心配であったが、は、気にすることなく、「そう?」と言って作業を続ける。

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この日は、宮くんクロが一緒になる。クロは、宮くんに最近の恋愛はどうかと聞く。すると、宮くんは、「頑張っているよ。クロも頑張っているじゃん。」と言う。クロは、「私、頑張ってる。」と言う。宮くんは、最近、夜、ふと寂しくなることをクロに言うと、クロは、「それって、恋なんじゃない?」と言う。宮くんは、気づいた。自分が、に恋をしているということを。

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この日は、3日ぶりに、こーすけが合流した。その翌日、ドライバーは、ジャングルの中に連れてきた。そこになっている木の実を割ってメンバーに食べさせた。メンバーが、「おいしい。柿みたい。」と言うこの実はカカオの実、チョコレートの原料になるものだった。
カカオは、湿度90%以上のところでしか育たない、貴重な実で、遠い昔は、お金として使用され、100粒で奴隷が1人購入できたそうである。

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ジャングルを歩いていると、子供が2人、カカオの実を取っていた。学校の先生になるのが夢のエバネッサくん10歳と、サッカー好きのエマニエルくん5歳の2人である。メンバーは、2人と一緒にカカオの収穫を手伝うことにした。2時間後、メンバーは、「暑い。」「疲れた。」と言って、手を休めてしまったが、2人の子供は、黙々と作業を続けていた。

その後、メンバーは、2人の家に案内してもらった。屋根は藁、壁は土で出来た6畳1間の部屋に父と母を含めた4人が生活している。

2人の日課は、日が明けると起き、まず、2km先の井戸まで水を汲みに行く。戻ると、家事を手伝い、学校へと行く。学校から戻ると、カカオ農園で4時間働き、夕食を作り、庭の掃除を行う。日が落ちるまでに、友達と遊ぶ時間はほとんどない。

メンバーは、夕食を共にすることにした。小さめな器だが、これで11人分である。この日は、貴重な鶏をさばいてくれた。
はじめ、子供たちが食べるのを見ているだけのメンバーであったが、聖二「食べようぜ。おいしいから。」の一言でメンバーも食べてみる。すると、メンバー全員、「辛い。」
メンバーたちの食事が終わっても、子供2人は、残った食事を余すことなく食べていた。

食後、子供たち2人は、靴下を丸めたものをサッカーボールに見立てて、サッカーをし始めた。2人の数少ない遊びの時間である。聖二は、グサッと来て、泣きそうになった。
両親も、2人にもっと遊ばせてあげたいが、収入は、1日55円、年収も2万円ととてつもなく生活は苦しい。

宮くんは、子供たち2人に聞いてみた。「チョコレートを食べてみたことある?」無論、2人は、「ない。」、親も、「見たことがない。」と言った回答だった。日本では、カカオ=チョコレートなので、クロは、びっくりしていた。

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ホテルに帰ったメンバーは、話し合っていた。
クロいわく、「この人たちがいなければ、チョコレートを食べれない。」すると、宮くんは、「見たことも食べたこともないと言っていたじゃん。ひとかけらずつどうかなと思うのだけど。」
は、「それは、良いよね。」と言う。しかし、は、「あげることはできるけど、あげてどうかな。」2人にチョコレートをあげることは出来るけど、その後、チョコレートを一生食べられないと悲しくなるかもしれない。
メンバーは、その後も、2人にチョコレートをあげようか悩んでいた。

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翌日、メンバーは、再び農園を訪れた。クロは、「昨日のお礼をしに来ました。」と言い、子供2人に、まずは、メンバーの似顔絵付きノートをプレゼント、次に、聖二が持っていたサッカーボールにメッセージを書いてプレゼント、そして、最後に、チョコレートを見せてあげた。
そして、2人に食べてもらった。2人は、「おいしい。」と喜んでくれた。母にも食べてもらい、「甘い。」と言ってくれた。

その後。メンバーは、笑顔で食べてくれたことをうれしく思った。は、「(2人に、)こんなおいしいものを作っているんだって、ほこりに思ってくれるといいな。」と思った。

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あいのり #400

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