あいのり 第402話
「恋の秘薬」
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ラブワゴンがふと停車し、メンバーが降りてみると、何かを売っている露店があった。メンバー全員、「気持ち悪い。」と言ったものは、体長20cm以上ある“世界一大きな”かたつむり、これは、ペットではなく食用、ドライバーいわく、「とてもおいしい。」らしい。メンバーも試しに食べてみる。意外とおいしい。しかし、食べない人が約1名、ドライバーである。先ほど、自分で、「おいしい。」と勧めておきながら、食べようとしなかったので、メンバーに無理やり口の中に入れられそうになっていた。

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翌日、ラブワゴンで、よっこは、聖二を避けて、の隣に座った。すると、後ろのほうで、が、「海とよっこ、同い年みたいに見えるよ。」と言ってきた。いわく、「夫婦って感じがする。」。しかし、実際は、よっこは、29歳、は、21歳、よっこが若作りなのかが老けているのかはわからない。クロいわく、「後ろ、全員子供だよ。」
その間、聖二は、怖い表情になっていた。

ラブワゴンは、途中、小さな村に停車、休憩を取ることになった。そこでも、よっこは、と2人きりになり、聖二は、2人を、自慢の視力(1.5)で、150m先から、ただ見ているしかなかった。

夜、聖二は、クロと2人になる。クロは、聖二の相談をよく聞いていてくれていた。聖二は、「(よっこと)急激に仲良くなる方法はないのはわかっているけど、(よっこ海の2人も)お似合いだから、(海に)勝てる気がしない。」すると、クロは、さらに、も呼んでおり、三者面談になった。「すごい、ドキドキしてるの?」の問いに、「すんごい、胃が痛い。」と言う、聖二は、「心配性だね。」と言う。その後は、特に会話なし。犬の鳴き声だけが響き、2人が出した結論は、「がんばるんだよ。聖二。」、がんばってもらうことだけだった。

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翌日から、聖二は、「がんばる。」ことになった。連日、30℃という暑い中、聖二は、よっこに献身的に尽くした。
3日後、市場に出かけたとき、よっこは、現地の子供たちを見て、笑っていた。
ある朝も、聖二は、よっこの荷物を持ってあげる。クロは、「優しいね。」と言っていた。

よっこは、「うれしかったですよ。考えてくれているんだな。」聖二に対する見方が変わったようだ。

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この日、聖二クロが2人になる。朝の行動を見て、「熱い、すごい、超見習いたい。」と言い評価をする。「(よっこに気持ちが)伝わるはず。そんな状況にあるよ。」しかし、聖二は、まだ、元カノからの腕時計を着けていた。「よっこさんが捨てろと言ったら捨てる。」と、まだ、捨てる気配はない。

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翌日、聖二は、ドライバーとある場所に向かった。そこには、怪しいオヤジがいた。どうも、このオヤジ、今までに、100組以上のカップルを成立させたという、ガーナでは最も有名な恋の呪術師らしい。聖二は、よっことの恋が成就するようにお願いした。
すると、まず、聖二は、オヤジから渡された紙に、自分の名前(聖二)と、相手の名前(よっこ)を書く。そして、その紙に、恋の呪文を捧げる。そして、バナナに2人の名前が向かい合うように紙を挟む。その後、神聖なる大地にバナナを納める。最後に、天に願いが届くように、銃弾を発砲(実弾)、そして、オヤジから一言、「必ず、カップルになれますよ。」

ついでなので、先日の奴隷収容所ホテルで倒れたADの除霊もしてもらった。ADいわく、「(肩が)重くなく、楽ですね。」

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神聖なる儀式が終わった後、聖二は、「まさか、(自分が)恋愛をするなんて思ってませんでしたね。あいのりに来て変わりましたね。」と今の心境を語る。聖二は、そう思いながら、椅子を作っていた。ガーナでは、「一生、この椅子で家事をしてほしい。」という願いから、好きな人に椅子をプレゼントする習慣があるという。「よっこが、ほかの男性メンバーが好きであろうがそんなことは知ったこっちゃない。」椅子を作った後、向かったのは、ラブワゴン、ドライバーから、チケットを貰った。

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告白の日、聖二は、よっこに、ガーナで最も高い山に案内した。この山に手をつないで登ると、不思議なことが起こるとされているらしい。
頂上には、ふもとの村を見渡すように十字架が立っていた。2人は、十字架のそばに座る。「今日は、一風変わった、恋愛のお話でも...」と言いながら告白が始まるが、しばらく、緊張のあまり、沈黙が走る。ほどなくして、聖二「始めましょうか?」の一言で始まる。聖二は、「この旅を始めたのは、元カノを忘れたいというのが目的で、(はじめは、)恋愛なんかできなくて、リタイアを覚悟していた。元カノと別れた時に、俺は絶対、恋なんてできないと思っていた。けど、あなた(よっこ)に会えて、もう一度...、ずっと言えずにいた言葉を言いたいと思います。」と、緊張しながら言った。再び、沈黙後、聖二は、「心の底から、魂込めて、よっこの胸に届くように伝えるんで聞いてください。」と言い、よっこの右手を両手でつなぎ、よっこと向き合って、「よっこ、僕が好きなのは、あなたです。他の誰でもありません。世界中の誰より、あなたを愛したいです。」と告白した。よっこは、「ありがとう。」と言った。その時、聖二の腕には、元カノからの腕時計は無かった。

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告白後、聖二の部屋から、「入りたいか?」「入りたくない。」とあやしい声が。。。部屋には1人しかいないはず。

部屋には、パンツ一丁の聖二、手に持っているのは、干からびたカメレオン、このカメレオン、実は、先日の呪術師オヤジから、「(カメレオンをよっこに見立てて、)一緒に入りなさい。」ともらった、「恋の秘薬」だった。たとえ、カメレオンが嫌がっても一緒に入らなければならない。そして、嫌がる(?)カメレオンと共に聖二は、お風呂へ。聖二いわく、「水で(干からびた)カメレオンが、(元の形に)戻っているような気がする。」聖二は、カメレオンにお願いする。「お前の力で、俺とよっこをひきつけてくれ。」すると、カメレオンは、口から泡を出しながら、「うん、分かったよ。やってみるよ。」と言っているようだった。聖二は、「頼むぞ。カメレオン、お前にかかっているんだ。」と言うと、カメレオンは、再び、口から泡を出しながら、「頑張ってみるよ。」と言っているようだった。はたして、カメレオンは、聖二の願いを叶えるのか?

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あいのり #402

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