あいのり 第356話
「ふるさと」
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レストランから帰った夜、バンビが一人部屋を出る。この日、バンビは、「水ダイエット」の他に、ジョギングを始め、着実にダイエットを進めていた。

翌日、運命の計量の日、体重計に乗ってみると、「54.9kg」。前回計ったときは、58kg以上あった体重も、必死の運動により、4km減量に成功した。

その日の午後、夕食を自炊にする事にしたメンバーは、ジャンケンで当番を決める事にした。結果、当番になったのは、バンビオガ、そして、三ちゃんの3人である。

早速、当番の3人は、スーパーに行き、買物をする。今日は、ハンバーグを作る事にしたので、肉売り場へ。バンビが、「肉団子つぶしたら?」と言うが、オガに、「料理になっていない。」と却下される。三ちゃんは、出る幕がない。

夕方、当番は、ハンバーグを作り始める。バンビが作ったハート型のハンバーグを鍋に入れる。ほどなくして、鍋から突如火が吹き出す。バンビは、びっくりして悲鳴をあげるが、オガがすぐ出てきて、息を一吹きしただけで、一瞬で火は消えてしまった。
バンビは、ハンバーグのソース作り。完成したソースを他のメンバーに味見をしてもらうのであるが、近くにいた三ちゃんを素通り、オガに味見を頼んだ。
それを、見ていた、三ちゃんは、確信してしまった。バンビは、オガが好きである事を。。。

その夜、バンビは、スタッフ部屋へ。オガに告白する事を決意する。

翌日、ドライバーが会わせたいと言う人がいるので、5時間かけて未舗装の砂利道を進む。
ようやく、目的地に着いたラブワゴン。そこにいたのは、日本人。住んでいる方は、田畑さん87歳。もう、ここに住んで48年になると言う。
なぜ、ここに移住したかと言うと、当時の日本政府から「カリブの楽園」と言われたのだと言う。
しかし、楽園だと思っていった先は、楽園と言える場所ではなく、農地としても利用できない土地。日本政府に抗議をした人もいたが、寝耳に水であった。
田畑さんは、希望してきたわけだからと日本政府を訴えていない。どこにいても、かんばらないと生活できないのであると。そして、48年間かけてコーヒーを作る農園を築いた。

田畑さんは、ドミニカ共和国で、日本人らしい生活を送っている。風呂は、60年前から使っている「五右衛門風呂」、台所には、自家製の木綿豆腐もある。さらに、醤油、味噌も自家製である。
メンバーは、この日、久々に、味噌汁を頂いた。

田畑さんには、現在3人の孫が同居している。現在、日本語を勉強していると言う。

遠く離れたドミニカ共和国で、昔ながらの日本の生活が、存在していた。

翌日、ラブワゴン内で、今日は、オガは、体調がいまいち、バンビが隣になるが、バンビは、オガの体調には気づかない。
1時間後、オガの隣は、バンビから、宮ねぇに交代する。すると、宮ねぇは、すぐに、オガの体調に気づく。どうやら、車酔いしていたようだ。

バンビは、オガの体調不良に気づかなかった自分を責める。
そして、今度は、リタイアを決意してしまう。。。

あいのり #356
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