あいのり 第239話
「キリマンジャロの恋」
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あいのり #239

タンザニアの大地を行く、ラブワゴン。途中食堂に立ち寄ったメンバーは、ドライバーから、あることを切り出される。
ドライバー「これがキリマンジャロです。皆で登ってみませんか?」
おそらく、メンバーにとっては、2度とチャンスがおとずれないかもしれないので、
イッチー「登りきったら最高なんやろうな、行っとこうや」
かよ「登りたい!」
メンバー「レッツトライ!」
しかし、キリマンジャロは標高6,000メートルがゆえに、登山にかかる時間は、6日。しかも、気圧は1/2、高山病で毎年死者が出ることを知らされると、
沼っち「マジで?」
裕くん「えー!」
イッチー「不安不安みたいになってるけど」
ヒデ「僕実はしょ小学校のとき清里、清里で遭難した事あって。親とも別れちゃって迷子になって、森で一日過ごしたんだよね・・・」
イッチー「それでそんなに・・・」
ちょっと不安に。。。

さらに、タンザニアを北上するラブワゴン、まもなく、ケニアとの国境である。すると、大きな山が見えてきた。
瀬里葉「あ!あ!あ!あれでしょう!」
沼っち「デカいなぁ!」
イッチー「すげえ!」
沼っち「やっべえ・・・」
イッチー「何お前テンション激減してんだ?」
イッチー「泣いてる・・・、泣いてる・・・アハ」
メンバー、感動。瀬里葉は、迫力のあまり涙。

その後、メンバーは、キリマンジャロの前で休憩。沼っちと、裕くんが2人になる。
沼っち「気になってる人がいます。その人にもっと話したりとかしたいのにそれがなかなか上手く出来ないんです」
裕くん「沼っちと話したくない男性メンバーは絶対いないし、誘われて嬉しくないメンバーなんていないし。うん、まぁ俺だったら嬉しいし」
沼っち「うん・・・あ、嬉しい?」
裕くん「沼っちと撮った写真ってないんだよな。集合写真以外で」
沼っち「うん、ない。私が撮る」
しかし、
沼っち「はいっ チーズ・・・」 沼っち「はいっ 押されなぁい」 裕くん「オッケーオッケー」 沼っち「いくよ ここでいいのかな・・・チーズ・・・何でこれ押せないの。ふざけてない?ちょっとちゃんとしろよ。はいっ」 裕くん「どうした、どうした頑張れ」 沼っち「このっおまえ緊張してんのか!何でこれすごいバカだもう!」
なぜか、2人だけの写真が撮影できない。。。
沼っち“意外に本当にアレなのとか思って、自分のアレを・・・そんな全然アレだから、うん”
 そして
沼っち“次は自分なんだなっていう・・・”
沼っちの告白は近し、かな。

ラブワゴンは、さらに、キリマンジャロに近づく。ここでも、沼っちは、裕くんの隣となる。
沼っち「そう、私これ聞かなかったんだけど、裕くんて恋愛進んでるの?」
沼っち「裕くんが恋が進んでるんならそれはいつからかなと思って」
裕くん「時期?」
沼っち「時期、時期。この国?」
裕くん「うーん」
沼っち「じゃあ前(の国)でも思ってたってこと?前も少しは気になってたって事?」
裕くん「うーん、そんな事ないけど」
沼っち「えっ!?」
裕くん「微妙、微妙かな」
沼っち「ああ・・・」
裕くん沼っちへの想いは、いまだ微妙か。

そして、ラブワゴンは、キリマンジャロの登山口、「マラング」と言う村に着く。登山の作戦を練るため、喫茶店に。ここでは、生姜入りコーヒーをのむ。このコーヒー、ちょっと、生姜がききすぎていて、辛いよう。

メンバーが次に訪れたのは、登山用具のレンタル屋。登山用具等の料金は、全部で、78,000円。登山用具のほか、国立公園入場料、山小屋使用料、さらに緊急時レスキュー用の保険料が入る。
沼っち「やべえ緊張するよね」
瀬里葉「不安になって来た・・・」
ちょっと、不安になるメンバーも。

そして、登山の朝。登山の手続きをするメンバー。あれ、1人足りない。
イッチー「沼っちは?」
かよ「トイレ行った」
実は、沼っち、トイレ行く振りして、とある場所に行っていたのである。そこは、ラブワゴン。チケットをもらいに行っていたのである。キリマンジャロの山頂で裕くんに告白するために。ちなみに、キリマンジャロの登頂には5日かかるため、告白は、4日後と言うことになる。

まず、登山1日目、メンバーは無事に山小屋にたどり着く。ここでは、ガイドの男性が手料理でスパゲティーを作ってくれる。メンバーが食べていると、裕くんの気分が悪い。早速、高山病か?
「裕くん頭痛大丈夫?」 裕くん「うん大丈夫」 沼っち「え、何、何。頭痛?頭痛なの?裕くん具合悪いの?」
山頂告白を控える沼っちは、とても心配そう。

その夜、沼っちに気を遣い、ヒデが、「お熱ありませんか作戦」を伝授。
ヒデ「弱ってる時、男の子は本当ね、母性本能にくすぐられるものなんだ」
沼っち「そういう時どうすればいいの?」
ヒデ「なんだろ。あ、じゃあ分かった。明日、あの・・・目を見て『大丈夫なの?』ってこうやるんだ(額に手)マジでこれ本当。2回やるのがベスト。いいか今日練習」
沼っち「じゃあ、かよと練習する」
ヒデ「かよと練習」
その後、沼っちは、本当に、かよを使って練習。
沼っち「熱あるっぽくない?」
かよ「熱あるかなあ?」

登山2日目、昨日、熱があった裕くんに、「お熱ありませんか作戦」を行う。
沼っち「あの昨日さ、熱・・・具合悪いって言ってたから、熱・・・ある?」 裕くん「たぶんわか、分かんない。でもね今日たぶんあったんだ。計って熱があったらちょっとショックやなあと思って」 沼っち「大丈夫だね。なさそうだね。じゃあ行こうか」
とうやら、大丈夫のようだ。
しばらく、歩くと、なにやら、担架で人を運んでいる。これは、高山病で倒れた人を強制下山させているものである。

そして、2日目も終了。瀬里葉が少々遅れをとっている。そこで、ヒデが、
ヒデ「あの〜結構きつそうな感じに見えるからどうかなと思って」
瀬里葉「大丈夫だよ。頑張るよ」
ヒデ「無理と思ったら下山して。そんなに弱い姿を見せるようだったらそういうふうに判断するのも。うん。なんか瀬里葉口では頑張るとか、でもホントは登りたくないんじゃないかなって俺ちょっと思ったし」
その夜、ヒデに厳しいことを言われた、瀬里葉が、イッチーの元へ。
イッチー「どんなに遅くてもどんなにゆっくりでもな。ま今日はこれたやん。しかも別に俺も何もしてないやん。お前はお前で行っただけやん。なっ?俺はやで一緒にな。おまえと昨日、今日とおったと思うねんけど、面倒くさいなとかなんや、こいつ降りてしまえとか落としたろかとかそんなことは全然思わんかったし、逆に、ホンマに頑張って欲しい。とくにお前。その追いつけとかそんなんじゃなくて。あのね、なんかうん。すごい変われるきっかけになると思うし、うん」
瀬里葉「うん・・・何かね、親に決められた道だけ進んできて、大学もね推薦で親がここいいんじゃないって言ってこの学部がいいんじゃないって言った所に入って、何の疑問もなく過ごしてきて、自分で何か一生懸命やった事がないから自分の事好きって思えなくって。でもちゃんと登れれば、自信になるかなと思って。絶対ね一人でもいいから登りきろうと思ってたのね。でも、この人なら頼ってほんのちょっとだけ甘えても大丈夫かなっていう人がいるから・・・大丈夫。んとヒデは誰にも頼らないっていうけど、その人にはちゃんと頼っててその人のおかげで少し肩の力抜けてる所があるから大丈夫って言ったのね。何言いたかったのか分かんなくなっちゃったけど・・・うん、ありがとう」
イッチー「は?ごめん何?聞こえへん、聞こえへん」
瀬里葉「ありがとう」

登山3日目、今日は、先に進まず、気圧の低い状況になれるため、山小屋に滞在する。この日も、沼っちは、裕くんを誘い出す。
沼っち“日本ではなかなか言えないことが、ここではなぜか言える気がする。裕くんの事が好きだから。”
裕くん“沼っちはすごく大事な人。旅の仲間として、友達として”
沼っちは、裕くんのことが好きでたまらないのに、裕くんは、友達以上になれないところが、せつない。。。
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